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2005年12月09日
燃費恐竜の設置メモ(ハード編)
アメリカのAttilaさんが、SHARP のLinux Zaurus 用に開発された graphcan というプログラム(サイト名は My CAN Project)は、プリウスの様々なCAN信号を読みとってグラフィカルに表示してくれます。
日本では、なおゆきさん(サイト名は PRIUS DIY)に配布と稼動のお骨折を頂き、Linuxやハードの知識がない我々みたいなユーザーに大きな恵みを与えていただきました。我々は、graphcanが稼動しているLinux Zaurus を 「燃費恐竜」という愛称で呼んで、日々燃費道?に励ませていただいております。
この燃費恐竜は、もともとはアメリカ版プリウス仕様でしたので、マイルパーガロン表示だったりとか、ドアオープン警告表示が左右逆になっているという問題があったのです。これは、Linuxの知識を持つ ヤミのGTP さんが、ソースを解読して、リクエストに応えていただいき、日本仕様に改良したものを配布して下さっています。今の「燃費恐竜」のユーザーさんは、ヤミのGTPさんの改良バージョン 9.02g を使用させていただいています。
概要が長くなりました。これから、燃費恐竜の世界を体験したいと思われる方の参考になるかどうかわかりませんが、素人の導入手順を書いておきます。また、最初に断っておきますが、燃費恐竜の本質は、LinuxというOS上で動く、コンピュータのプログラムです。 「メーター」のように、何もしなくても数値が確認できる後付の機械ではありませんので、導入や動かし方に一手間かかり、その為にはLinuxの知識を勉強する必要があるということだけ認識しておいて下さい。あと、すべてのことは「自己責任」で行うというのも言わずもがなの必須事項です。燃費恐竜で得られる様々なデータやもっと高機能なことをプリウスの電源をオンするだけで、手軽に見てみたいと思われる方は、なおゆきさんの「SuperMIDシリーズ」を導入されることをオススメします。
燃費恐竜を動かすためにまず必要なのはハードです。下記のものを入手・製作して下さい。
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1・SHARP Linux Zaurus 以下のいずれかの機種(比較表)
(SL-C700 SL-C750 SL-C760 SLC-860 SL-C1000 SL-C3000 SL-C3100 )
2・SHARP CE-170TS パソコン接続ケーブル(自作も可)
3・シリアルクロスアダプタ (自作)
4・LAWICEL CAN232
5・CANコネクタ・接続ケーブル (自作)
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★入手先・製作方法等
1・のザウルス
は SL-Cと名の付くシリーズならOKです。現行機種は 1000 と 3100 です。
3000番台の機種はハードディスクを内蔵しているので振動が心配と言われています。
3桁の機種は、オークション等で安価に落札が可能です。が、プリウスの設置場所に工夫が必要と思われます。
2・CE-170TS
は、CAN232とザウルスを接続する為のケーブルです。現在入手が困難なようですが、通販等で入手して下さい。(自作も可能です)
3・シリアルクロスアダプタは、CE170TSとCAN232を接続するために作ります。両方ともコネクタの形状がメス同士なので、そのままでは接続できません。
DSUB コネクタ 9pinのオス を 2個用意します。 ここの2番と3番をクロスさせて結線して、5番同士を線でつなぎます。スペーサーとネジ・ナットで固定して、シリアルクロスアダプタのできあがりです。
RS232Cジャンパーボックス (D09-JB-MM)を購入して結線するという手もあります。
※CE-170TSを加工して直接繋げるようにした工作例もあります。ぼっくすさん。2006.3.5追記
2・3・の替わりに、接続ケーブルを自作する
という方法もあります。
DSUB コネクタ 9pinのオス と Dサブ コネクタ用シェル 9Pとテスターと、リンクさきの「ケーブルで接続する」に出ているオプションポート16対応のいずれかのケーブルを用意します。
これらのどれかは、オークションでも出品されているようです。
こちらの記事を参考にします。て、携帯・PHS側の接続コネクタをぶちきって、ザウルス側の3つの信号線(3.SD 4.RD 8.GD)のどれにつながっているかテスターで探します。
調べた信号の線を DSUB9ピンにつなぎます。
IOポート側 DSUB
3.SD ------ 3.OUT
4.RD ------ 2.IN
8.GND ------ 5.GND
コネクタ用シェルを被せて完成です。CE-170TSを入手するより安価に製作できると思います。私の使用しているケーブルはトットロさんが作られたものを分けて頂いたモノです。
4・CAN232
は必需品です。リンク先は日本での代理店になりますので、ここから入手して下さい。
なおゆきさんのSuperMID C-1でもこれが必要になります。
5・CANコネクタ・接続ケーブル も自作する必要があります。部品の入手先はコチラ。
OBD型16極オスコネクター(OBD16M1) 1個
OBD型16極用リアホルダー(ショートタイプ)1個
OBD型オスターミナル (OBDTM1)3個(最低でも)
CAN232の電源取り出しとして シガープラグ または スイッチ
接続ケーブルとして 長さが適当な USBケーブル
DSUB コネクタ 9pinのメス 1個
Dサブ コネクタ用シェル 9P
この製作は、SuperMID C-1 用のケーブルと同じですから、なおゆきさんのところの写真を見てピンの位置を参考にしてください。
完成したケーブル群です。
DLC3 DSUB 9pin メス
CAN H 6 ------ 7
CAN L 14 ------- 2
GND 5 ------- 3
+12V -------------- 9
結線は確実に行って、テスターで導通チェックをしてください。
CAN信号はシールド線をつかうように指示されていましたので、私は2芯のシールド線を使いました。
上の写真は、12VとGNDはシガープラグから取っているので別の線です。
USBケーブルは4芯のシールド線ですので入手しやすいかと思い、ご紹介致しました。
ここまで揃えて、やっと「燃費恐竜」を動かすためのハードが準備できました。
投稿者 maotaro : 2005年12月09日 23:56
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コメント
お待ちしとりました、恐竜設置方法♪
続編楽しみにしとりますm(__)m
俺は、ユウさん計画中の音声の日本語化の様子見状態ですが、
それによっては設置を考えます。
投稿者 のぶ@大阪 : 2005年12月11日 09:46
のぶさん、大変お待たせ致しました。
参考になるかどうかはわかりませんが、つたない知識(すべて教えて頂いたこと)をさらけ出しております。
ちゃんとした記事になるのだうか。汗
投稿者 まおたろー : 2005年12月11日 15:35
すごく参考になります。取り敢えずはなおゆきさんにおんぶに抱っこ状態でスタートしますが、いつかハード部分の自作もトライしてみたいと思いました。
投稿者 信ちゃん@北九州 : 2005年12月11日 17:40
まおたろうさん、ナイスタイミング。ありがとうございます。
昨日ザウルスをGETしました。
これからまた一から自分でやろうと思ってなおゆきさんの所とEPVさんの所、Attilaさんの所をずっと見てた所でした。
恐らくお世話になると思いますがよろしくお願いいたします。
投稿者 【ユウ】 : 2005年12月11日 18:10
信ちゃんさん、ユウさん頑張ってください。
投稿者 まおたろー : 2005年12月12日 13:01
よく読んでみると、どーやらケーブルはある程度自作でないとダメみたいですね・・・。
こりゃ困った_| ̄|○ これだけは誰かにお願いするしかありまへん。
投稿者 のぶ@大阪 : 2005年12月15日 19:22
のぶさん、ケーブルの自作は、腕が不確かな私で良かったらやりますよ。
その時は相談してください。
投稿者 まおたろー : 2005年12月17日 02:49