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2005年10月13日

秘訣ではないですが

「自己最長 1770km」のエントリーにたくさんのお祝いレスありがとうございました。

その中の「池ちゃん」さんに、
>大記録の秘訣を 大公開して頂き度く思います。
とレスを頂いたので調子に乗って書いてみたいと思います。

今回の1000マイルチャレンジにおいて私の立てた作戦は単純でした。

(1) 平均燃費30km/L 以上で走りきる
(2) そのために必要な量のガソリンを給油する

この2点です。これにはテクニックの問題と物理的なキャパシティの問題があります。

 まず、(2)の場合、1610÷30=53.66リットル以上 という給油量が必要となります。
皆さんご承知のように、メーカー発表のプリウスのガソリンタンクの容量は45リットルです。ところが、普通に満タン給油しても49リットルは入るようでした(経験済み)。さらに、いろいろな車体を傾けたりゆすったり、角材やリフト等の道具を使うと、最高60リットル余の給油が可能になるのです。
 いろいろ懸念される弊害があるらしいので、オススメはできませんが、自己責任において、今回はこの給油法を選択して、実施して頂きました。(錯乱坊さん、ご協力ありがとうございました)

 というわけで、超満腹法で50リットルの給油を受けて、タンクに残っていたと思われる約10リットルとあわせて60リットル使用可能という条件で、私の1000マイルチャレンジはスタートしました。


 次の問題は(1)の 平均燃費30km/L 以上で走りきるというテクニックの問題です。

これを達成するためにとった手段は、毎日の燃費が30km/L以上になるように走る ということでした。

 もちろん、一日の燃費30km/Lというのは目標値であり、達成できなかった日もありますが、下回ってもわずかで済むようになります。また、今までの貯金があれば、平均燃費30km/Lの維持はそう難しくはならないだろうということです。

 具体的な方策としては、以下の4つを整え、実行しました。

(A)ハードの整備、(B)ソフトの整備、(C)テクニックの習得、(D)実践するための根性

(A)ハードの整備です。これはタイヤの交換とモニター類の追加等を行いました。

 タイヤは、転がるといわれているGOODYEAR GT3 185-65/R15 の新古品を入手し交換。ホイールも、幅の細いのがいいと考えて、6J幅のアルミにしました。空気圧は、高めの3.0に調整してもらいました。(これらの交換、組付、調整は錯乱坊さんにやって頂きました。ありがとうございました。)

 モニター類の追加は、度々話題に上げさせて頂いているSuperMID T-1 M-1と燃費恐竜です。

 SuperMID T-1 では、エンジン回転数のチェックと水温のチェック、吸気温のチェックに使いました。
 エンジン回転数のチェックで回しすぎを防ぎます。 9月下旬で朝夕冷えてきて、燃費の落ち込みが始まったときには、防寒対策のグリル塞ぎをやりました。吸気温チェックはその効果を確かめます。また、停車してしばらく放置しておくと、吸気温があがる現象(いわゆる天国モード)の時に、運転すると超好燃費がでることがあります。これもわかります。
 水温計は、半ハイブリッド現象の把握等につかいます。70℃がモニターできるということや、40℃と50℃のモニターができることは超便利です。(後でテクニックらしきところで書きますね)

 SuperMID M-1 は、毎日の燃費の管理(EMVはリセットしないのでこれで見ていました)と走行毎の燃費の管理(Sチャンネルで1走行毎30km/Lも目標としていました)、燃料表示警告灯点滅後6.5リットルの消費燃料の管理等に必須のアイテムでした。

 SuperMIDシリーズは、なおゆきさんが開発され、マイコンチップを提供していただきました。ハードのほうは、めいたさんに基盤を頂いたりして、DIYで楽しみながら作ったものです。本当にありがとうございました。

 燃費恐竜ザウルス SL-C760も活用させて頂きました。アメリカのAttilaさんがSHARPのLinuxZaursにCAN信号を取り込んで、プリウスの状態をモニターできるようにしたソフトです。電流の動き等のモニターに使いました。
 これを動かすために、CAN232やソフトのインストール、動かし方との指導をなおゆきさんにして頂きました。トットロさんには、接続ケーブルやソフトでお世話になり、おおがみさんにはDLC3コネクタの修理の際にお世話になりました。

 ここからは大きくいえばみんなソフトの問題になりますが。

(B)ソフトの整備 です

 走行環境を整備しました。って言っても通勤ルートを変えただけです。

 私の通勤距離は最短で2.5kmです。これでは、半ハイブリッドもでいうちに到着してしまいます。そこで、かごめさん提唱の通勤燃費短距離バージョンに参加したときに見つけた10kmのルートに変更しました。
 10キロ通勤路は、信号が16カ所、踏切1カ所ですが、最長2キロにわたって信号のない区間の堤防道路があります。ここで燃費を稼ぐのです。
 この通勤路を朝夕30km/L以上の燃費で走って、大台を維持しました。涼しくなったり、雨の時は26とか27の日も多かったですが・・・。

 あと、平野部に住んでいるのでアップダウンは川を渡るときの橋ぐらいしかありません。田舎なので交通量も多くはないというめぐまれた環境であると言えると思います。

 燃費ロードを走る、というのも重要なソフトの整備だと思います。近場に通称まおロードという木曽三川周回路を設定しました。ここを走れば 40km/L 超という燃費をたたき出せるところです。今回は2回しか走っていませんでした。が、最後の知多半島は強力な燃費ロードでした。

(C)テクニックの習得 です。
 これは、白のEPV2師匠 の燃費理論、帝王、シルバニアンさんのブログ中影師範のHPや燃費競争参加でいろいろと学びました。が、今回実践した最多のものは、「グライダー加速+滑空」の繰り返し です。

 師匠にいわれた、これだけで30km/Lを維持できました。基本技にして最強と思っています。

後は細かい蛇足です。

 燃費恐竜を稼動してわかったことは、SOCは細かく変動していること、微弱モーター走行と滑空表示の時の電流の差等でした。

 これで、滑空状態の電力の節約?とモーター走行を恐れずに走ることができるようになりました。
電流の数値で5A以下で滑空したり、1A以下になるように、回生表示で走ったりしていました。
また、EMV上ではなかなか回復しないBLもSOCの値じたいは、回生でも状態によってはすぐに回復しています。これも使ったりしました。そのわりには、通勤燃費は30ちょっとで、改善にはいたっていません。10月は。

 暖気運転時の走行法です。朝はエンジンをかけて、一度とまった状態になってから(50℃)スタートするほうが燃費が良いといわれています。私は、暖気の時のガソリンがもったいないと思っていたので、すぐに発進してしまう方でした。
 わたしが最後の方にやってた方法です。
 エンジンスタート、水温22-3℃くらい。
低速で発進、EMVでバッテリーを出さない状態、だいたい23km/hぐらい。この状態で走行して、水温が35℃~40℃以上にあがると充電するようになります。
 ここで少し、踏み込んで加速+充電、水温が50℃に達したら(エンジンが一度とまったら)通常走行になります。この間、約500メートル位でしょうか。車のこない裏道で、幹線道路に出る前にやっていました。

(D)実践するための根性

 最後はこれがものをいいますね。交通法規を遵守して、あおりに耐える。人にはそれを「身勝手な運転」と言われるかもしれません。それに対する拠り所は交通法規を守っているという点だけです。
 まぁ身勝手な論理かもしれませんが、日本は一応、法治国家ですので。ご迷惑をおかけした方々ごめんなさい。

 同乗者の圧力に耐える。あまり耐えれていません。お客さんや知り合いを乗せた時は、エアコン入れるは、普通に走るわで散々でした。回復には時間と距離が必要と言うことが身に染みました・・・。

 ガス欠を恐れないでチャレンジする。いくら、計器が正確な値を表示してくれるているといっても、実際にはセグメント点滅のプレッシャーはきついです。目標値を達成するんだという強い気持ちのみが動かしてくれますね。

 目標値を明確に持つこと。はっきりとした目標があれば、それに向かっていくのみになります。「みなさんの燃費」の書き込みは、自分の目標と励みになります。好記録があれば、いつかは自分もという気にさせてくれますから!

 ということが、私のつたない経験談です。ハードを整備し、たくさんの方々の援助とご協力の賜物と感謝しています。こうやって細かいことを書いてみると改めてよくわかりました。以前にも書いた繰り返しになりますが、ご勘弁を。
 みなさんの燃費での私の記録を見て頂けるとわかりますが、通算燃費は21km/Lです。今までの最高燃費は26.20km/Lでした。こんな私でも、毎日の根性と新・超満腹法の助けで1000マイル超ができました。皆さんの乗っているプリウスは、やる気と根性があればこんな記録が出せるのです。

もう一度書きます。 60リットル給油して、毎日30km/L以上の燃費で走りきること! これだけです。

そして、”1000mileclub”のお仲間になりませんか? (ステッカーは錯乱坊さんに お問い合わせください)

投稿者 maotaro : 2005年10月13日 23:30

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コメント

いや~、いろんな所で名前を出していただきありがとうございます~!(^^ゞ

“超・満腹法”は賛否両論(否がほとんど?)ですが
ご希望とあれば、いつでも協力させていただきますよ~!

投稿者 錯乱坊 : 2005年10月14日 05:31

それだけお世話になっているということですね。ありがとうございます。

超・満腹法 記録狙いの際には、またよろしくお願いいたします。

投稿者 まおたろー : 2005年10月14日 18:49

見事にまとめられましたね。初心者からマニアまで全ての燃費○○○にとって参考になると思います。
そして努力なくしては結果は生まれない。私もこれを肝に銘じておきたいと思います。

大変遅くなりましたが、大記録達成おめでとうございます。

投稿者 椎茸 : 2005年10月14日 20:13

椎茸さん、過分なお褒めの言葉ありがとうございます。大変嬉しゅうございます。
今後ともよろしくご指導のほどお願いいたします。

投稿者 まおたろー : 2005年10月15日 00:50

コメントいただけると嬉しいです




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